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夜の灯り、夜の光 [よしなしごと]

東京の夜は賑やか。。。こんな時間になっても、往来は人で溢れている。
それに、この季節は特に街のあちこちが電飾に彩られている。

それを楽しみにしている人がいる。何より、今や電飾で溢れる街は冬の、年の瀬の風物詩でもある。

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いつかの夜の風景・・・日比谷にて

でも、僕はこの人工の輝きが氾濫しているのがあまり好きでない。

僕が夜の景色で最も美しい記憶として頭の中に残しているのは、岡山の家の僕の部屋のベランダから眺めた星空だ。
受験勉強の気分転換に、ベランダで冷たい風にあたるのはとても心地よかった。
そんな時、真っ暗な家の外。真っ黒な空いっぱいに広がる星空は、美しいと同時に怖さを覚え、体が震えた。
その星空と感覚が忘れられないのだ。
南中したオリオンが、牡牛に向かって剣を振り上げ、その腕から布が垂れているのまで見せている。その中を、2〜3分おきに、流れ星が切り裂いていく。

でも、東京に出てきてから、故郷の空も、東京ほどではないにせよ明るくなっているらしい。そんな星空に出会いたくて帰郷しても、あの時と同じ空には出会えない。

そんなことを思いながら揺られてきた満員電車。

故郷は遠きにありて思うもの。。。と言うは、斯くなる気持ちであろうか。




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